先日、納品しましたペンダント
仕上げをお願いしに職人さんへお渡しすると・・・
とても興味深げにルーペでのぞき込んだり、触ったりしながら頭をひねっていました。
私が、「どうしたんですか?」と聞くと、
今なら、レーザーで溶接することで簡単に作れるけれども、
レーザーを使わずに、熱に弱い真珠がこのようにセットされているけれども、
どうやって枠をロウ付けしたのだろうか?? と、頭をひねっておりました。
最終的な結論としては、
まず枠を完成させる。(正し、中の金線は片方だけ固定、金線を櫛状にしておいて線の先は枠の外へ)
真珠を通す。
それから、金線の先を枠の中へ押し込む。
この工程で作っているであろう。
との事でした。
な・る・ほ・ど~
遠く離れたイタリアの職人さんの思考に触れた気がしました。
そして、私も、これを見た瞬間 ??? と、ならなければなぁとも…
ジュエリーは金属ですから、熱を使います。
熱に耐えることができる宝石、そうではない宝石、いろいろあり、
そういう素材の特性を考えながら、モノづくりをする。
頭で描いたことが何でもできるわけではなく、
制約だらけの中から良いものを作っていくという、
手作りの神髄というか、創意工夫というか、作り手の思考というか、
そういう事に気付けるのもハンドメイドジュエリーの楽しさですね。
これが、現代ものになると、工夫は工夫でも、いかに製造コストを下げるか
的な工夫が垣間見えるので、げんなりするんですよね…(笑)
まぁ、しかし、何でも高ければいいってわけではありませんから、
それはそれで立派な努力なんだとは思いますが、
普通にちゃんとした仕事をしているハンドメイドジュエリー
今回はイタリア製でしたが、日本のヴィンテージジュエリーにはそういう手仕事感がたくさん詰まっていますので、
そういうところも好きなんですよね…