実際の地金の色はここまで明るくありません。重厚感のあるプラチナ色です。下に続く画像も同様です。
こちらと、こちらの下3枚は暗すぎますね。地金一つとってもうまく伝えるのは難しいですね。
戦後日本のダイヤモンドを使用したヴィンテージリング
刻印は陽刻の「850」「P.t」 陰刻の020 ですが、
もしかしたらアームは鋳造かもしれません。
何をどう見分けていけば手がかりつかめていませんが、石座が手作りで、アームは鋳造というものがあるようです。
それはさておき、
ダイヤモンドは現代のラウンドブリリアントカットで、キュレットもスパーンと切っているものではなく、現代「的」なものですが、ガードルが面取りされておらず、すりガラス状ですからちょい懐かし気なダイヤモンドです。
現代のダイヤモンドのガードルは大抵面取りがなされています。何故面取りするかと言いますと、そこからも光を取り込むことでカラーグレードを上げるためです。面取りすることで正面から見た円のラインがなめらかではなくなるらしいのですが、私にはそこまでの違いは判りません…
そういう要領の良さのある現代ダイヤモンドではないところが、効率化一辺倒ではなく好きなんですが…
気になるインクルージョンもなく綺麗ですよ。
枠は意外にがっしりしたアーム。
肩の部分は艶消し、腕の部分は面取りをして視覚効果を狙っています。
現代のリングは大抵無表情につるりとしていて面白味がないのですが、昭和のヴィンテージリングはモノを通して作り手の意図が伝わってくるものが多く楽しいですね。
石座のシルエットは、正八面体(ピラミッドを上下くっつけたような)の先端をカットしたような形。菊爪と同じ要領でダイヤモンドを浮かしてセットしています。この4点留めは何か呼び名があるんでしょうかね?
磨き上げた石座側からの反射もダイヤモンドを輝やかせると同時に、鏡面光沢そのものも見せているのだと思います。
千本透かしと思わせといての縦に伸びた葉っぱのような模様。
両サイドにくるりと手巻唐草。
千本透かし、唐草などは、それぞれ微妙な違いがありますが、流行したものですから、大まかな様式のようなものがありますが、
そういう様式には納まりきれない。けれども、自己主張というよりは、作り手の意図といいますか、何かこう・・・ 伝わってくるものがあるジュエリー達がたまにあるのですが、それらに対して何と呼んであげようかと日々思っているのですが、「ポストモダン」と、呼んでみるのはどうだろう?
なんて思ったりしています。
上に上に伸びている、高さをかなり意識した石座。地金の節約志向をあまり感じさせないマテリアル感。様式に納まる事を良しとしない姿勢、隠し切れない個人の意図、主張…
ポストモダン建築の画像検索で出てくる建造物群と通じるものがありますので、今のところ「ポストモダン」と呼びたいなぁと思っております。
ちなみにこちらは初期のポストモダンリングですね。 うーん、書きなれない・・・汗
仕上げの後納品いたします。
サイズ直しの痕跡、ロウ付け痕の黒ずみありますが、私的にはピッカピカに磨くよりこのままでも可愛いかなと思うのですが・・・。石はしっかり留まってますし…
当店の方で洗浄と研磨は致しておりますが、職人さんが行うものとは全然違いますので…
仕上げ不要でありましたら 1000円引きです。
ご購入はこちら→http://classics.shop-pro.jp/?pid=122337334
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