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千本透かしがめちゃ上手です。
通常は、この石にふさわしい枠というようにジュエリーを見ますが、
こちらのリングは、この枠にふさわしい翡翠、ダイヤモンド
という見方になってしまう位作り手の姿勢が伝わってきます。
時代は、千本透かしの時代の後期、唐草が流行しだした頃でしょうか?
通常プラチナダイヤモンド取巻きのタイプは、繊細で華奢なものが多いですが、
こちらは地金の節約志向も感じられず、アームもしっかりしており、
宝石、地金、技どれもふんだんにジュエリーの中に盛り込めた時代のもののように思えます。
翡翠は最高峰とまではいきませんが、結構綺麗です。
内部にインクルージョンはありますが、しっかりした色に透明感。
室内より、屋外の方が綺麗に見えますね。
写真を撮影したのは午後15時台曇り空の下でしたが、
翡翠は、季節や時間帯、光の質によっていろいろな姿を見せてくれますので、
どういう表情を楽しめるのかは、手にされた方の楽しみですね。
ちょっと前までは、そこまで神経質に気にならなかったのですが、
最近の悩みというか、乗り越えていかないといけない壁のようなものがありまして…
アームをご覧いただいてお気づきですかね?
石座付近はアームの中央に平らな部分を作り艶消しを入れて、徐々に艶消し部分を減らして、ゆるやかな剣腕というのでしょうか?山型になっているのですが、
もともとはもっと面取りがしっかりなされたアームだと思うのです。
こんなに素晴らしい千本透かしを作る人で、このメリハリの緩さはないんじゃなかろうかと…
よくよく見てみると、サイズ直し(サイズアップ)の痕跡があります。
継ぎ足した部分もゆるい角度はついていますが、
サイズ直しをした際に面取りのメリハリを意識した仕上げをしなかったのかな?と・・・
例えば、ダイヤモンドの取巻きの爪を見てみると、
翡翠に近い方は玉のような粒、外周の方は面的な爪で形を使い分けていますが、
その形の揃い方がまた、几帳面さが伝わってくるようなそろい具合です。
もともとは、めっちゃ丁寧な作りのリングだったけれども、
その後、サイズ直しを行う過程などで、アームの部分はその丁寧で几帳面な部分が薄れてしまったのかな?と・・・
アンティークジュエリー等を見ていても、本来の姿から形を変えながらのちの時代へ残っていっていますから、当たり前の事と言えば当たり前の事なのですが、
まだ、このリングには、キチッとした仕事を行う姿勢を伝えるポテンシャルは残っているのかなと…
何だか自分がだんだんメンドクサイ性格になってる気もしますが、気になるんだから仕方がない…
しかも、こういう仕事は職人さんならだれでもできるものではありませんから、
自分が気づいて、その気づきに対して行動できる環境があるなら、そりゃ取り組んでみていいのかな?という事か?と・・・
でも、行っちゃいけない方向に向かっているかもしれないが、
まぁ、でも頑張ってみよう。
面を取ったり、艶消しを入れたり、アームの部分のメリハリをつけたメンテナンスを含めた仕上げの後納品いたします。
メインの石のサイズ:約12.0mmx約8.1mm
メイン石のコンディション:表面は綺麗です。内部にはインクルージョンがあります。
リングサイズ:約13.2号
石座高さ:約10.3mm
刻印:「P.M」(陽刻)
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