時間がたっぷりあれば、周囲の評判をむしろ聞かずに作品と向き合いたいとかそういう事を思うのかもしれませんが、
少ない自由時間をいかに楽しむかとかそういう発想で見る映画を探すと、
やっぱり映画の評判を調べてから・・・
という流れになりがちな中で、
すごい映画だ、傑作だ という声ばかりだったこの作品・・・
私にとっては、声を高らかに人には勧められない というか、重たい映画でした。
戦争を題材としている作品といえば、私にとっては、
はだしのゲンであったり、火垂るの墓であったりしますが、
この世界の片隅には、またそれとは違ったアプローチで描かれています。
はだしのゲンや、火垂るの墓は作者の戦争体験が元になっていますが、
漫画の原作の作者こうの史代さんは、私と世代が割と近く、
そういう世代の人が戦争というテーマを描くには多くの取材を必要としたと思われます。
モガ(モダンガール)がかつては流行していて、それが立ち消えてしまった事を示すシーンや、
海軍病院でジャズ(グレンミラー)が聞かれていたりするシーンがあったり・・・
そういう事に気づかされるシーンが多く、当時の世相などが描かれており、そういった細かい発見の積み重ねが、戦争を知らない世代に訴えかける説得力となっているのかもしれません。
話は、昭和一桁台の田舎の牧歌的なシーンから始まりますが、
日付が記されながら、時系列とともに進んでいき、
昭和18年、19年 そして、昭和20年に入っていきます。
ストーリーについてはここまでにしときます。
空襲の事など考えてよく思うのは、動ける成人男子の多くは戦地に行っているわけで、犠牲者の多くは女子供老人であって、
参政権があった成人男性はまだしも、女性は参政権がなく、子供は何の罪があったのか?
そんな事を考えてしまう。
(シリアの空爆で犠牲になっている子供に想いを馳せながらも、深く知ろうともしない自分がいる)
そういう事を考える時に、文字だと私のような人間には、結構高いハードルだったけれども、
こうやって漫画やアニメにしてくださった方がいるおかげで、
ぼんやり疑問に思っている事がある程度明確になり、
ある程度明確になってくると、文字でも少しは頭に入ってくるかな?
そんな事を思いました。
この映画や、オバマ大統領の広島訪問、安倍首相の真珠湾訪問など、あの戦争はなんであったかを再び考えるきっかけとなったような気がします。
以上。
基本メモなので、文章チグハグですみません。
新年明けましておめでとうございます
今年も素敵なアンティークジュエリーを楽しみにしております
「この世の片隅に」ある人から勧められたのですが、私は調子が悪く映画館に行けないので原作を読もうとアマゾンで探したのですが、「なか見検索」でちょっと見ただけで私にはかなりこたえそうな気がしたので、もっと体調がよくなったら読もうということにしました。柔らかな絵に重い内容はちょっと辛い・・・苦笑、ちなみに「火垂るの墓」はもう最初の五分で泣けて悲しすぎたので、もう二度と見る事はないでしょう。
でも、漫画が書けるということは、それだけ戦時中の生活史の研究はかなり進んでいるということだと思います。あと科学史や経済史もちゃんと研究業績があるのですが、行政史の方は70年経ってもまったくさっぱりというのはいけないと思います。戦争の全体像を掴む為には国内で戦争遂行のためどのような行政が行われたのかを知る事が先決かと思うのですが、未だにマスメディアも学会もひた隠しに隠しているようです。東條英機は実は群を抜いた逸材だったとか、戦争の最高責任者は国王の昭和天皇だったとか、未だにタブーなのかなあ・・・それでは日本近現代史をやっても面白くないですよね。
長文ですみません、汗、とにかく今年もよろしくお願いいたします。
漣様 あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします。
戦前のジュエリー探しに一歩踏み出せたのも漣様のブログがあればこそという部分もありますのでコメントいただいて嬉しいです。
わからない事だらけですが、一つ一つ疑問を解いていって、
戦前と戦後の文化の連続性を自分の中で感じる事ができればと思っております。